柴田七美、松本千里「Dual Vision」

　京都 蔦屋書店で、柴田七美、松本千里による展覧会「Dual Vision」が開催されている。

　柴田七美は1985年福岡県生まれ。柴田の描くモチーフのイメージは、映画、舞台、小説など、自身が読んだり見たり聞いたりした作品から描き起こしつつ、既存の物語を伝えるのではなく、曖昧なイメージから観者一人ひとりが物語を想像し、色やかたち、マチエールなどを楽しめることを目指している。

　松本千里は1994年広島県生まれ。伝統的な技法である「絞り」を現代的な表現と融合させることで、いままでとは違う価値観の可能性を探り、新たな解釈を広げようとしている。インスタレーションとして空間全体を絞りで包み込むことで、訪れる人々がその場に身を置き体感できる、インタラクティブな作品を制作する。

　印象に残る色彩によって描かれる柴田の大小様々な絵画作品と、白で展開される松本の様々な立体作品が共生し、交差する会場の雰囲気を堪能してほしい。