EXHIBITIONS

おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展

2024.09.21 - 2025.02.16

工藤甲人 樹木のうた 1956 平塚市美術館蔵

 平塚市美術館で「おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展」が開催される。

 同館では、2015年に「対話による美術鑑賞事業」をスタートさせ、市民参加者「ひらビあーつま~れ」のメンバーとともに、平塚市内の小学生と学校や美術館で、おもに所蔵作品をもちいて美術鑑賞する活動を続けてきた。10年目をむかえる今年、対話型鑑賞とこれまでの活動を紹介する展覧会を開催する。

 対話型の作品鑑賞は1980年代にニューヨーク近代美術館で開発されたVTS(Visual Thinking Strategies)が始まりとされる。作品のことをよく知る誰かから説明を受けるのではなく、鑑賞する人がじっくりと作品をみて、少人数のグループで一緒に鑑賞する。ほかの人との対話を通じてそれぞれの人が解釈を構成し、目の前の作品の核心とその魅力に迫っていくという方法だ。

 そのような特徴をもつ対話型鑑賞を続けてきた「ひらビあーつま~れ」の活動を紹介するため、本展では事業のなかでもちいてきた所蔵作品を中心に約30 点を選び、対話のきっかけとなるよう5つのテーマに分けて展示。また、平塚市内の小学生と地域の方々に支えられた活動であることから、他館所蔵で湘南地域にゆかりの作品や対話を促す作品も展示する。