髙山辰雄―存在追憶 限りなき時の中に―

　角川武蔵野ミュージアムで「角川武蔵野ミュージアムコレクション展vol.03　髙山辰雄―存在追憶 限りなき時の中に―」が開催されている。

　大分県に生まれた日本画家・髙山辰雄（1912〜2007）は、伝統的な日本画の技法を用いて作品を制作した。日展を中心に活躍し、東山魁夷、杉山寧とともに「日展三山」と称され、戦後の日本画壇の最高峰として高い評価を受けている。

　角川武蔵野ミュージアムでは多くの髙山作品を収蔵しており、研究と公開のために昨年から展示を開始。今回はその第3弾として、髙山作品でもっとも広く知られている代表作《少女》（1979）を含めた4点の日展出品作や、幅3メートルを超える大作《存在追憶 限りなき時の中に》（1999）までを展示し、画業の変遷をたどる。

　展示室中央では、髙山のアトリエをイメージした空間で画材などの資料を紹介。13年にわたり毎月描いた『文藝春秋』の表紙絵と髙山の残した言葉を組みあわせて展示することで、その人物像に迫る。