EXHIBITIONS

虫展

2024.08.09 - 09.29

針聞書 永禄11年(1568) 書冊/着色紙本 九州国立博物館蔵

 市立伊丹ミュージアムで、夏の特別展として「虫展」が開催される。

 古来より日本の人びとにとって小さく儚い「虫」は身近な存在だった。なぜなら「虫」は日本列島のもつ豊かな自然環境の写し鏡であると同時に、生活のなかに深く息づくものとして、人びとの感性と文化を形成してきたからだ。いっぽうで「虫」たちは人びとの暮らしに利活用され、さらには神仏のように崇められ、化け物として畏れられてきた。

 本展では、この日本の文化と歴史のなかに様々なかたちで登場する「虫」について、江戸時代を中心とする美術・工芸・俳諧・歴史の多彩な分野の作品資料約140点を通して紹介する。日本の人びとが「虫」についてどのように認識し、研究し、愛でてきたのかを多角的に知るとともに、多種多様な「虫」の奥深さを知る機会となるだろう。