EXHIBITIONS

冴木一馬「indifference」

京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスク
2024.05.28 - 06.09

冴木一馬

 京都写真美術館 ギャラリー・ジャパネスクで、冴木一馬による写真展「indifference」が開催される。

 冴木一馬は1957年生まれ、山形県鶴岡市出身。千代田デザイン写真学院ファッションデザイン科卒業。アパレル会社へ就職したのち、カメラマンとして独立。様々な雑誌関係の仕事を続けながら報道写真に方向づける。1987年から全国の花火大会を撮影、2000年以降から海外の花火にも赴きトータルで約1400カ所以上を撮影。1997年に花火師の資格を取得。撮影のみならず火薬を含めた花火の歴史や文化を記録、著書も複数出版している。

 本展に寄せて、冴木は以下のように語っている。

「地球温暖化などの環境問題、ウクライナやパレスチナなど身の回りにある社会問題を積極的に見る人、偶然に見る人、あえて見ない様にしている(関わりあいたくないなど)人、たまたま夢のなかで見た人など多種多様な生き方があるのも事実だが、生きづらい世の中であるとも囁かれている。現代人の多くは半径5メートル以内には興味を示さないと言われ、そこにはアナログからデジタルに変化した社会構造が関係しているのであろうか。
 情報過多と呼ばれる現代社会において『見る』という行為と『あえて見ない』との境界はどこにあるのか。空を見上げれば直径300メートルの尺玉も煙で遮られることもある。そして風が吹けば視界が広がり鮮明になる。自然はデジタルでも操作はできない。そして人は偶然に感動する生き物でありプチ変換することによってアルゴリズム的な発想で画像を生成し脳に蓄える。蓄積された絵はピクセルのように整理され記憶として残そうとするが、それを維持することは非常に難しい問題である。時を重ねる度に私はそう思うのである」(展覧会ウェブサイトより)。