EXHIBITIONS

長谷川繁、城戸保「ペイン天狗とホト愚裸夫」

2024.03.16 - 04.20

(左)長谷川繁 2006 (右)城戸保 木と家 2023

 See Saw gallery + hibitで、長谷川繁、城戸保による展覧会「ペイン天狗とホト愚裸夫」が開催される。

 長谷川繁は1963年滋賀県生まれ。1986年に愛知県立芸術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業後、ドイツ、オランダに留学し、デュッセルドルフ芸術アカデミー、アムステルダムのデ・アトリエーズで絵画を学んだ。大型のキャンバスに壺や、生姜や生肉といった食べ物、トイプードルなど身の回りにあるものを描いた作品を発表する。2003〜04年には再びオランダに滞在し、中世の絵画や室内画から影響を受けて伸びやかな筆致の作品を制作。2000年代は、巨大なキャンバスに鮮やかな色彩で描く作風から、ひとつのモチーフを脈絡なく組み合せ、新たなイメージを紡ぎ出すような作品を手がける。作風を変化させながら、一貫して「描く」ことの本質を探求している。

 城戸保は1974年三重県生まれ。2002年に愛知県立芸術大学大学院美術研修科を修了。都市郊外に放置された車やペンキが剥げた物置などの人工物と、木や花などの自然物が混在する景観を撮影し、独学で写真制作を行う。光と色彩の在り方を考察した独特な構図で、日常に潜む美しさを表現している。近年は、名古屋港をボートで巡回して、停泊する船舶を撮影した「舟を釣る」シリーズ(2017)、撮影済みのフィルムホルダーを感光させるという、偶然の失敗から生じた現象をあえて取り入れた「光にかえす」シリーズ(2018)を発表。

 本展の会期初日には、参加アーティストの長谷川、城戸によるトークイベントも開催予定だ。