高瀬栞菜、天牛美矢子「道端のボトルメール」

　COHJU contemporary artで、高瀬栞菜、天牛美矢子による展覧会「道端のボトルメール」が開催されている。

　天牛美矢子は1989年大阪府生まれ。2015年に京都市立芸術大学大学院修士課程を修了し、現在は大阪を拠点に活動。古書店を営む両親のもとに生まれ、幼い頃から書籍に囲まれて育った天牛は、作品のなかに宿された物語と観者の距離を縮めるため、人々にとって身近な布や革といった素材を用いて、印字や物語の持つ効果を応用する作品を発表し続けている。

　高瀬栞菜は1994年大阪府生まれ。2020年に京都市立芸術大学大学院修士課程を修了し、現在は京都を拠点に活動。日常のなかで気になるモノやコトを言語化してメモに残し、そのキーワードをもとに作品を制作してきた。画面に描かれた動物や植物などのポップなモチーフは、日々の人とのコミュニケーションで感じる障害や痛み、歯痒さなどを変換させ、ギャップを持たせた独自の物語を創出する。

　本展では、双方の制作背景に共通する「言葉」との密接な関わりに着目し、互いに提供しあったキーワードを頼りに制作した作品群を発表している。