天地耕作　初源への道行き

　静岡県立美術館で 「天地耕作　初源への道行き」が開催される。

　天地耕作（あまつちこうさく）は、村上誠、渡の兄弟と、山本裕司の3名が協働で行った、美術制作のプロジェクトだ。本展では、旧・引佐郡（現・浜松市）を拠点に、1988年から2003年にかけて活動した天地耕作の軌跡をたどる。天地耕作は、街中を離れた野外を主なフィールドに、木や縄、石や土などの自然物を素材として、大がかりな作品を制作した。彼らは伝統芸能や遺跡などをフィールドワークし、生や死といった根源的なテーマに迫ってきた。しかしながら、時間をかけて築かれた、それらの耕作物（作品）は、公開期間やアクセスが限られており、現場を目撃した人は多くない。

　本展では、天地耕作の活動の全貌を、写真作品や映像、貴重な資料で明らかにする。さらに、美術館の裏山では、未完となっていた2003年の野外作品のプランが実現され、天地耕作を目撃するまたとない機会となる。