EXHIBITIONS

特別展「追悼 澄川喜一展」

2023.12.15 - 2024.02.12
 2023年4月に亡くなった島根県吉賀町出身の彫刻家・澄川喜一。その追悼展が島根県立石見美術館で開催される。

 澄川は同館で開館時の2005年から2022年まで、17年にわたり島根県芸術文化センター長(兼 島根県立石見美術館長)を務めました。その間、益田市と居住地である東京とを何度も往来し、郷里である石見地域の文化振興と、街の活性化に力を尽くしてきたという。

 澄川は、高校時代を過ごした山口県岩国市で、錦帯橋の魅力に目覚めて以来、長年、木や石の性質を活かした抽象彫刻の制作に従事。母校である東京藝術大学で教授となり後進を育て、同大学の学長に就任。いっぽうで毎年のように新たな作品を新制作協会展や個展で発表し続けた。全国各地で野外彫刻の制作や、都市部の環境造形の仕事も手がけ、なかでも東京スカイツリー(R)のデザイン監修を担ったことで広く世間の注目を集めたことは記憶に新しい。2020年には、こうした数多くの功績が表彰され、文化勲章を受章。

 本展では、澄川の逝去を悼み、これまで同館に寄贈された作品を中心に、澄川が生涯一貫して追い続けた「そりのあるかたち」をテーマにした作品群約40点を紹介。創作の軌跡を振り返る。