高橋宣光「The Frontier of Edge」

　ホワイトストーンギャラリー銀座新館で、高橋宣光による個展「The Frontier of Edge」が開催される。

　高橋は東京都生まれ。美術大学卒業後渡米しニューヨークのグラフィックデザイン会社に勤務する傍ら、有名写真事務所に所属する。幼少期より独学でエアブラシの技法を学び、セル画のアニメーションを制作。帰国後、ニューヨークで体得した様々な写真技術を土台とし、レイヤーを使った表現を続ける。近年では、人物の立体性とレイヤーがもたらす平面性が交錯した作品を制作している。

　高橋は現代の美人画を制作する際「境界(edge)」をひとつのキーワードとして盛り込む。均衡や不均衡、部分と全体、線と面、平面性と立体性、意識と無意識、直観と論理、西洋的な秩序と東洋的多視点感覚、足し算と引き算の美学など、それらは表裏一体であり、互いに侵食し混ざり合う共犯関係にある。本展では、絶え間ない「境界」の更新する高橋の美人に焦点を当てた作品を紹介する。