EXHIBITIONS

ガウディとサグラダ・ファミリア展

サグラダ・ファミリア聖堂(降誕の正面側)、2023年1月撮影 ©Sagrada Família

 東京国立近代美術館で企画展「ガウディとサグラダ・ファミリア展」が開催される。

 アントニ・ガウディ(1852〜1926)は、スペイン、カタルーニャ地方のレウスに生まれ、バルセロナを中心に活動した建築家。バルセロナ市内に点在するカサ・ビセンス、グエル公園、カサ・バッリョ、カサ・ミラ、そしてサグラダ・ファミリア聖堂など、世界遺産に登録された建築群を生み出してきた。一度見たら忘れることのできないユニークな造形を持つ建築群は、今日においても世界中の人々を魅了し続けている。

 本展は、長らく「未完の聖堂」と言われながらいよいよ完成の時期が視野に収まってきたサグラダ・ファミリア聖堂に焦点を絞り、この聖堂に即してガウディの建築思想と造形原理を読み解いていく試み。図面、模型、写真、資料など総計100点以上に最新の映像の展示を加えて、ガウディ建築の豊かな世界に迫ることができるという。

 会場では、図面だけでなく膨大な数の模型をつくり構想を練り上げていったガウディ独自の制作方法や、「降誕の正面」を飾る彫像も自ら手掛けるなど建築・彫刻・工芸を融合する総合芸術志向など、ガウディの知られざる一面に出会うことになるだろう。

 なお、本展は会期中に一部展示替えを予定している。本展終了後は、滋賀と愛知への巡回が予定されている。