EXHIBITIONS

舘鼻則孝 「Distance」

「Distance」会場風景 © NORITAKA TATEHANA K.K., Photo by GION

舘鼻則孝 Descending Painting(Folding Screen) © NORITAKA TATEHANA K.K., Photo by GION

舘鼻則孝 Camellia Fields © NORITAKA TATEHANA K.K., Photo by GION

舘鼻則孝 Heel-less Shoes Series © NORITAKA TATEHANA K.K., Photo by GION

 山口県立萩美術館・浦上記念館で、舘鼻則孝による個展 「Distance」が開催されている。

 舘鼻は1985年東京都生まれ。2010年に東京藝術大学美術学部工芸科染織専攻を卒業。現在は東京を拠点に活動する。遊女に関する文化を研究し、友禅染を用いた着物や下駄を制作。日本の伝統文化をモチーフに歴史・文化・思想を再考した作品を手がける。

 これまでの展覧会に、 「イメージメーカー展」(21_21 DESIGN SIGHT、2014)、 「Future Beauty」(東京都現代美術館など国際巡回、2012)、個展 「呪力の美学」(岡本太郎記念館、2016)、個展 「It’s always the others who die」(POLA Museum Annex、2019)、個展 「NORITAKA TATEHANA: Refashioning Beauty」(ポートランド日本庭園、2019)、 「和巧絶佳」(パナソニック汐留美術館など4会場、2020-22)などがある。また2021年より、東京都が主宰する 「江戸東京きらりプロジェクト」の一環として企画され、東京の伝統産業に焦点を当てたオンライン展覧会 「江戸東京リシンク展」(小石川後楽園、2023)の展覧会ディレクターを務めている。

 本展は、同館の茶室が会場となっており、インスタレーション作品で構成されている。

 屏風型の新作絵画《Descending Painting(Folding Screen)》は、支持体を5層重ねることで絵柄が完成するように描かれたもので、室町時代後期から江戸時代にかけて描かれた「洛中洛外図」から着想を得て制作されたという。

 このほか、山口県萩市の市花でもある 「椿」をモチーフとした《Camellia Fields》や、舘鼻の代表作である《Heel-less Shoes》も展示。

 なお、床の間に展示される《Heel-less Shoes》は、会期の2ヶ月ごとに展示替えを行い、全6種の作品を観ることができる。