EXHIBITIONS

東京国立近代美術館70周年記念展

重要文化財の秘密

初代宮川香山 褐釉蟹貼付台付鉢 1881 東京国立博物館蔵 ※通期展示
Image:TNM Image Archives

狩野芳崖 悲母観音 1888 東京藝術大学蔵 ※展示期間4月25日~5月8日

高橋由一 鮭 1877頃 東京藝術大学蔵 ※通期展示

 東京国立近代美術館は1952年12月に開館し、2022年度は開館70周年にあたる。これを記念して、明治以降の絵画・彫刻・工芸のうち、重要文化財に指定された作品のみで構成される 「重要文化財の秘密」が開催される。

 会場には、狩野芳崖、岸田劉生、黒田清輝、高橋由一、高村光雲、竹内栖鳳、横山大観ら巨匠作家の名品が並ぶ。ただ展示するだけではなく、それぞれの作品がどのような評価の変遷を経て、重要文化財に指定されるに至ったのかという美術史の秘密にも迫っていく構成にも注目したい。

 
 なお、重要文化財は保護の観点から貸出や公開が限られるため、本展は第一級の作品群を通して、日本の近代美術の魅力を再発見することができる得がたい機会となるだろう。