EXHIBITIONS

第16回 shiseido art egg

佐藤 壮馬 展

資生堂ギャラリー
2023.04.18 - 05.21

佐藤荘馬 おもかげのうつろひ 2023

佐藤荘馬 Of Flowers  2022 Kyoto Steam 2022@京都市京セラ美術館 撮影:麥生田兵吾

佐藤荘馬本人

 資生堂ギャラリーで、「第16回 shiseido art egg」の入選者による展覧会「佐藤壮馬展」が開催される。

 佐藤壮馬は1985年北海道生まれ。2004年から2009年の間、青山スタジオ(東京)で撮影業務に従事。2010年に渡英し、人文科学と建築を学ぶ。2014年から2020年にはScanLAB Projects(ロンドン)に参加。現在は北海道を拠点に作品制作を行っている。主な展覧会は、第23回文化庁メディア芸術祭 アート部門審査委員会推薦作品(2020年)、KYOTO STEAM 2022 (京都市京セラ美術館、2022年)など。

 佐藤壮馬は、時空間における身体と心の問題を主題に、表象の背景にある記憶や慣習について考察している。複製技術を用いてアーカイヴされたものを制作に取り入れるなど、モノや空間が持つ時間の流れや、それらとの関係性を表現することを試みてきた。

 本展は、一昨年大雨により倒れた岐阜県の神明神社の大杉を3Dスキャンで複製し構成する新作を中心に構成される。科学と信仰の時空のズレや交わるところと私たちの心の在り方を探るような作品に注目したい。

 shiseido art egg(シセイドウアートエッグ)は、2006年にスタートした公募プログラムで、「新しい美の発見と創造」を応援するものだ。入選者は資生堂ギャラリーで開催される通常の企画展と同様に、担当キュレーターと話し合いを重ね、展覧会をつくり上げる。16回目となるshiseido art eggでは、岡ともみ、YU SORA、佐藤壮馬が入選。

 3名の入選作家の展覧会のなかから、資生堂ギャラリーの空間に果敢に挑み新しい価値を創造を最も感じさせた作品に贈られるshiseido art egg賞の審査は、磯谷博史、温又柔、諏訪綾子が行う。こちらにも注目してほしい。