EXHIBITIONS
百瀬文 口を寄せる
十和田市現代美術館は、アーティスト・百瀬文の個展「口を寄せる」を開催する。
百瀬は1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。主に映像作品を手がけ、他者とのコミュニケーションのなかで生じる不均衡をテーマに身体・セクシュアリティ・ジェンダーをめぐる問題を追究してきた。
本展では、女性声優をテーマにした新作サウンド・インスタレーション《声優のためのエチュード》を発表する。今回の新作では、「声」だけが聞こえ、性別を判断できるキャラクターの容姿やしぐさが映し出されたアニメーションはなく、映像と切り離された「声」が性別を超えた流動的な存在として表れる。
新作のほかに、耳の聞こえない女性と耳の聞こえる男性とのふれ合いに生じるすれ違いが映し出される《Social Dance》や、百瀬の父が娘に書いた173問の質問項目に口頭で答えていくなかで、その回答が父親の意志から離れていく《定点観測(父の場合)》など、性別や世代の異なる他者との関係やその背後にある見えない存在や抑圧が映し出された作品を出展する。
展覧会タイトルの「口を寄せる」は、他者に寄り添う動作を連想させるが、「声」が様々な身体を行き来していく様子にもつながる。存在しているのに、抑えつけられ、ないものとされていた「声」に向き合う展覧会となる。
百瀬は1988年東京都生まれ。2013年武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了。主に映像作品を手がけ、他者とのコミュニケーションのなかで生じる不均衡をテーマに身体・セクシュアリティ・ジェンダーをめぐる問題を追究してきた。
本展では、女性声優をテーマにした新作サウンド・インスタレーション《声優のためのエチュード》を発表する。今回の新作では、「声」だけが聞こえ、性別を判断できるキャラクターの容姿やしぐさが映し出されたアニメーションはなく、映像と切り離された「声」が性別を超えた流動的な存在として表れる。
新作のほかに、耳の聞こえない女性と耳の聞こえる男性とのふれ合いに生じるすれ違いが映し出される《Social Dance》や、百瀬の父が娘に書いた173問の質問項目に口頭で答えていくなかで、その回答が父親の意志から離れていく《定点観測(父の場合)》など、性別や世代の異なる他者との関係やその背後にある見えない存在や抑圧が映し出された作品を出展する。
展覧会タイトルの「口を寄せる」は、他者に寄り添う動作を連想させるが、「声」が様々な身体を行き来していく様子にもつながる。存在しているのに、抑えつけられ、ないものとされていた「声」に向き合う展覧会となる。