ARTISTS

アイ・ウェイウェイ

Ai Weiwei

 艾未未(アイ・ウェイウェイ)は1957年中国・北京生まれ。現代美術家、建築家、キュレーター、評論など幅広く活動。78年北京電影学院に入学した後、前衛芸術集団「星星画会」を共同設立し、渡米。93年に帰国して以降は出版活動の傍ら、「チャイナ・アート・アーカイヴ&ウエアハウス(CAAW)」の創設にアーティスティック・ディレクターとして参画し、中国の若手アーティストを支援。2000年にキュレーションしたグループ展「不合作方式(FUCK OFF)」展(上海)は出品作の極端な過激さが物議を醸した。1999年の自邸兼スタジオに手がけた設計以降、建築分野へ活動を広げ、数多くの建築・都市開発プロジェクトに携わる。

 ドクメンタ12(2007)、第11回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展(2008)、第8回リバプール・ビエンナーレ(2008)など国際展のほか、「麻雀:シッグコレクションの現代中国美術」(ベルリンなどを巡回、2006)など世界各国で中国の現代美術を紹介するグループ展に参加。08年にヘルツォーク&ド・ムーロン設計の北京オリンピックメインスタジアム「鳥の巣」に携わったことでも知られる。

 09年に森美術館で開催された日本初の個展「アイ・ウェイウェイ展 — 何に因って?」は来場者数が46万人にも及び話題を呼んだ。11年には、米『タイム』誌の「世界でもっとも影響力のある100人」に選出。人権活動にも積極的であり、08年の四川大地震で死亡した児童らの中国当局への責任追及によって、11年に北京の自宅で軟禁された。12年には当局監視下でアーティストとして生きる日々に密着したドキュメンタリー映画『アイ・ウェイウェイは謝らない』が公開。15年にベルリンへ移住。アイが監督を務めた難民危機の現状を追うドキュメンタリー『ヒューマン・フロー 大地漂流』が2019年に公開された。