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白川昌生

Yoshio Shirakawa

白川昌生。「夏の光」(2019)開催中のMaki Fine Artにて

 白川昌生は1948年福岡県生まれ。国立デュッセルドルフ美術大学卒業。83年より群馬県を拠点に、立体作品や絵画を制作する。93年に、地域と美術をつなぐ美術活動団体「場所・群馬」を創設。これまで、県内の工場で製造されるインスタント食品を無人駅で食べるというゲリラ的パフォーマンス《無人駅での行為(群馬の食)》(2000)や、前橋市内で空想の祭りを考案、実施した《駅家の木馬》(2011)などの作品を発表。ダダイストとしての姿勢を根底に、地域の歴史や文化に基づいた表現活動を継続し、欧米や都市部を中心とした芸術の価値観や、日本の美術市場に批評的に向き合ってきた。作品制作や展覧会の企画と並行して、『美術、市場、地域通貨をめぐって』(2001)『西洋美術史を解体する』(2011)、『贈与としての美術』(2014)といった著書を通して、美術についての言説も展開。主な個展に「白川昌生 ダダ、ダダ、ダ 地域に生きる想像の力」(アーツ前橋、2014)など。これまで参加した主な展覧会に「群馬の美術2017─地域社会における現代美術の居場所」(群馬県立近代美術館、2017)、「ミュージアムとの創造的対話 vol.1 - MONUMENT」(鳥取県立博物館、2017)、あいちトリエンナーレ2016 虹のキャラヴァンサライ。