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アニッシュ・カプーア

Anish Kapoor

 1954年インド・ムンバイ生まれ。ヨーロッパのモダニズムと仏教やインド哲学などの東洋的世界観を融合させた、独創的な作品を手がける現代彫刻家。ホーンシー・カレッジ・オブ・アート卒業後、ロンドン・チェルシー・スクール・オブ・アート大学院で学ぶ。シンプルなかたちと独自の素材の選択によって、視覚認識や空間概念に問題を提起し、虚と実、物質と非物質のような両極的な概念が共存する作品を制作。第44回ヴェネチア・ビエンナーレ(1990)ではイギリスを代表して出品し、デュエミラ賞を受賞したほか、91年にターナー賞、2011年に高松宮殿下記念世界文化賞など数々の受賞歴を持つ。

 12年にロンドンオリンピックの記念モニュメントとして螺旋状の鉄の塔《Orbit》を制作。13年には文化貢献に対して英国王室よりナイトの称号を授与されている。また、同年に東日本大震災の被災地支援プロジェクト「アーク・ノヴァ」で、東北地方を巡回するバルーン型移動式コンサートホールを磯崎新と協働設計したほか、15年には艾未未(アイ・ウェイウェイ)とともに欧州各国の難民政策を批判するパレードを行うなど、社会的な活動にも精力的に取り組む。15年に過去数名しか行っていないヴェルサイユ宮殿での個展を開催するなど、つねに国際的な注目を集め、18年には国民文化祭および全国障害者芸術・文化祭「おおいた大茶会」のメイン事業「in BEPPU」に招聘され話題を呼んだ。金沢21世紀美術館には《L'Origine du monde》(2004)が常設展示されており、光の吸収率が高い特殊な顔料を使用した作品を見ることができる。