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NEWS / REPORT - 2017.10.20

北斎が西洋に与えた影響とは? 「北斎とジャポニスム」展で見るその関係性

江戸時代を代表する浮世絵師・葛飾北斎。その作品が西洋美術に与えた影響を概観する展覧会「北斎とジャポニスム HOKUSAIが西洋に与えた衝撃」展が国立西洋美術館で10月21日より開催される。

展示風景より。左から葛飾北斎《牡に蝶》、クロード・モネ《黄色いアイリス》、フィンセント・ファン・ゴッホ《ばら》

 江戸時代を代表する浮世絵師として、日本国内のみならず海外でも広い人気を誇る葛飾北斎。その作品が西洋の美術家たちに影響を与えたことは広く知られている。しかし、具体的にどの作品が、誰のどの作品へと影響を与えているのかまでを知る機会は多くはないだろう。

 10月21日より国立西洋美術館で始まる「北斎とジャポニスム」展は、北斎作品と西洋の美術家たちによる作品との実質的な繋がりを、実際に同じ空間に並べることによって示すものだ。

エドガー・ドガ《着衣の踊り子のための裸習作》と『北斎漫画』三編

 展示構成は「北斎の浸透」「北斎と人物」「北斎と動物」「北斎と植物」「北斎と風景」、そして「波と富士」までの6章。出品点数は西洋絵画が220点、北斎の錦絵・摺絵が41点、版本が38点となっている。

展示風景。奥左がクロード・モネ《舟遊び》

 今回の展覧会について、本展を監修した国立西洋美術館館長・馬渕明子は、29年前に同館で行われた「ジャポニスム展」がきっかけになったと話す。

 「その展覧会はオルセー美術館の開館記念展のひとつとして共同で開催されたもので、日本の美術館の歴史の中でも画期的な試みでした。そのとき、ジャポニスムについてフランス人学芸員に叩き込まれた。それが私の個人的な研究分野として取り組むきっかけにもなりました。その後、いくつかのジャポニスム展を企画しましたが、いつも出てくるのが北斎。彼は(西洋から)どういう風に見られていたのかずっと気になっていた」と本展開催に至る経緯を語った。

馬渕明子館長

 人物や植物、動物、風景そして春画まで、北斎の作品とモネやドガ、クリムトをはじめとする巨匠たちの作品を並べて展示する本展。北斎が具体的にどのように西洋の作家たちに影響を与えたのか、あるいは引用されたのかを、明快な展示構成で概観することができる。

春画のコーナーには北斎の『万福和合神』上編とともにロダンの《二人の裸婦》などが展示されている
会場風景
連作にも注目。北斎の『富嶽百景』とともにアンリ・リヴィエールの『エッフェル塔三十六景』が並べて展示されている

information

北斎とジャポニスム
HOKUSAIが西洋に与えた衝撃

会期:2017年10月21日〜2018年1月28日(会期中展示替えあり)
会場:国立西洋美術館
住所:東京都台東区上野公園7-7
電話番号:03-5777-8600
開館時間:9:30〜17:30(金土〜21:00、ただし11月18日は〜17:30)
休館日:月(祝日の場合は翌火曜)、年末年始(12月28日〜1月1日)
料金:一般 1600円 / 大学生 1200円 / 高校生 800円 / 中学生以下無料

event

プレミアム鑑賞ナイト

日時:2017年10月25日、11月15日 ともに第1部 18:40~19:10 / 第2部 19:30~20:00
鑑賞時間:18:00~21:00(入館は20:30で)
定員:各日限定300名
ゲスト:10月25日 馬渕明子(国立西洋美術館長)、11月15日 橋本麻里(ライター・編集者)× 高木史郎(『和樂』編集長)
料金:3800円(税込、プレミアム鑑賞ナイトの観覧料、ミニ・トーク、音声ガイド、ミニ図録を含む)
 
トークシリーズ”食と芸術”
日時:2017年11月14日、2018年1月19日 ともに14:00〜15:00
会場:国立西洋美術館講堂(地下2階)
ゲスト:林綾野(キュレーター、アートライター)
定員:各回先着130名(聴講無料。ただし、本展の観覧券(半券可)が必要)
参加方法:当日12:00より館内インフォメーションにて聴講券を配付(要観覧券)

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