葛飾北斎(1760〜1849)は、広重、歌麿、写楽などと並び、江戸時代後期に活躍した浮世絵の巨匠。19世紀末にヨーロッパで広がった「ジャポニスム」と呼ばれる潮流に大きな影響を与えたことでも知られる。
本展では、代表作である「冨嶽三十六景」や「東海道五十三次」などのシリーズものや、妖怪絵、戯画などの作品約50点を通し、北斎芸術の全貌を紹介する。
また、海外で北斎が知られるきっかけとなった「北斎漫画」を展示するとともに、北斎の影響を強く受けたといわれるフランス人画家アンリ・リヴィエール(1864〜1951)が「冨嶽三十六景」にちなんで制作した「エッフェル塔三十六景」シリーズを紹介。北斎がなぜ世界中で高く評価されたのかを様々な角度から検証する。