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フェルメールにゴッホにピカソ。
桑久保徹が6人の画家に捧げる究極のオマージュとは?

伝統的な油彩画の技法で心象風景を描く桑久保徹が、小山登美夫ギャラリーで個展「A Calendar for Painters Without Time Sense 1. 3. 4. 5. 7. 8」を開催。尊敬する画家の生涯をひとつのキャンバスに込めて描いた「カレンダーシリーズ」を発表する。会期は2018年1月20日〜2月17日。

桑久保徹 Johannes Vermeer's Studio 2017 キャンバスに油彩 181.8×227.3cm © Toru Kuwakubo, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 1978年神奈川県生まれの桑久保徹は、自分の中に架空の画家を見いだすという演劇的アプローチで制作活動をスタート。あえて古典的ともいえる油絵具の厚塗り技法を用い、現代的心象風景を物語性豊かに描いてきた。

 今回、桑久保が取り組んだ「カレンダーシリーズ」は、尊敬する画家の生涯をひとつのキャンバスに込めて描き、それぞれの作品から連想される月を当てはめたもの。本展では、ピカソ、フェルメール、アンソール、セザンヌ、スーラ、ゴッホの6人、6ヶ月分を展示する。

桑久保徹 Pablo Picasso's Studio 2017 キャンバスに油彩 181.8×227.3cm © Toru Kuwakubo, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 フェルメールを題材にした作品では現在フェルメール作と確認されている37点すべてを画面の中に描き、ピカソを題材にした作品ではゲルニカのモノクロームの画面をベースにするなど、それぞれの作家の目線や筆致を制作のなかで追体験する「究極のオマージュ作品」となっている。

 また本展では、同シリーズのドローイング6点も展示。ドローイング作品の上部にはレコードがともに額装されており、そのレコードには、音楽家・日高理樹がそれぞれの画家を題材に制作した音楽を収録。オープニングレセプションでは、日高によるライブも行われる。

桑久保徹 Vincent Willem Van Gogh's Studio 2017 キャンバスに油彩 181.8×227.3cm © Toru Kuwakubo, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

編集部

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