「私にとって、そもそも制作は自分探求、作品は自画像のようなもの」。インタビュー:豊嶋康子

雑誌『美術手帖』2021年8月号の特集「女性たちの美術史」にあわせて、長いキャリアを持つ国内の女性作家から、豊嶋康子のインタビューを紹介。人間が無意識に従う制度やシステムを批評的にとらえ直す作家の制作について聞いた。

聞き手=藪前知子

「前提としている領域とその領域外について」展での「地動説_2020」シリーズの展示風景
木材を重ねて構成された複数の層が可動し、無数のパターンをつくり出す「地動説」シリーズ。台座やパーツの形、色にバリエーションがあり、個々のタイトルにはアジア圏で2020年に観測された台風の名称が付けられている Courtesy of the artist and Maki Fine Arts