「櫃田伸也-通り過ぎた風景」(豊田市美術館)開幕レポート。風景を描くとはどういうことなのか
作品と対峙するとき、かならずほかの作品も目に入るような立体的に展示が試みられている 《タイトル不明》(2019-)。自然光が入る展示室3に展示されており、原色の色彩がより際立つ 展示室に対して斜めに配された格子が平面作品を立体的に体感できる空間を創出している 右が初期作品《花模様のある部屋》(1965)。風景に傾倒する以前の人物と思わしきモチーフが見て取れる作品 のちに櫃田にとって重要なキーワードとなる「山水」と関連するであろう櫃田所蔵の資料 《風を真似る静物》(1972)。テーブル、そして壁のモチーフが複雑な遠近感で表現されている 左右ともに《触風景》(1975/1985)。櫃田が暮らしていた家の窓から見えている塀を写実的に描きながらも、微妙にグリッドがずれており遠近の感覚が揺さぶられる 中央が《山水》(2007)。右が《荒野》(1996)。この時期は乾いた土を思わせる色彩が目立つようになる 左の《通り過ぎた風景(山々)》(1999)をはじめ、水墨画を思わせる色彩と曲線が見て取れる作品が並ぶ 左から《通り過ぎた風景》(1991-1993)、《通り過ぎた風景》(1992-93)。 左から《筏(舟)》(2015加筆)と《通り過ぎた風景》(1993/2008)。いずれも円状の青が主張する 青を基調に構成された《箱》(2003-19)。水色を基調に家を思わせるモチーフが描きこまれており、洪水のイメージを想起させる 左が《2026-2-23》、右が《池・周辺》(ともに2026)。描かれた線は山のような稜線が見て取れ、たしかに風景画あるいは山水画であるような印象を与える 6 / 15
編集部