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「天空のアトラス イタリア館の至宝」が大阪市立美術館で開幕。万博イタリア館から《ファルネーゼのアトラス》など展示【2/3ページ】

 イタリア館のレガシーを引き継ぐのは「アトラス」だけではない。ラファエロの師・ピエトロ・ヴァンヌッチ(通称ペルジーノ、1450頃〜1523)による《正義の旗》(1496)も目玉のひとつだ。

展示風景より、ピエトロ・ヴァンヌッチ《正義の旗》(1496)

 《正義の旗》の画面は上下2段で構成されており、上部にはセラフィムと踊る天使たちに囲まれた聖母子が、下部には祈りを捧げる聖フランチェスコと聖ベルナルディーノ・ダ・シエナ、そして頭巾を被った信者を含む群衆が描かれている。ウンブリア国立美術館(ペルージャ)が所蔵する本作はもともと聖ベルナルディーノ信徒会が行列用の旗(ゴンファローネ)として依頼したものであり、そのため地域的なアイデンティティが強く込められている。