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「ジャネット・カーディフ 40声のモテット」(金沢21世紀美術館)開幕レポート。彫刻のように構築された音を空間とともに楽しむ【3/3ページ】

 展示室内には黒いスピーカーが40台、中央に向かって円陣を組むように並んでいる。演奏が始まれば、スピーカー一つひとつがまるで演技をするかのように歌い始める。

展示風景より、ジャネット・カーディフ《40声のモテット》(2001)

 中央部にはイスが置かれており、ここがもっとも立体的に音響を楽しむことができるように設計されているとのことだが、展示室を歩き回りながら本作の響きを様々な角度で楽しむことも鑑賞の醍醐味といえるだろう。

 いつ訪れてもいいし、いつ立ち去ってもいい。無料のスペースだからこそできる、開かれた演奏会が始まった。