鈴木其一が達した画境
其一の《夏秋渓流図屏風》は、金地に檜(ひのき)の林と渓流が浮かび上がり、右隻で山百合の白が夏を、左隻で赤い桜の葉が秋を示す。緑青と群青の濃密な色彩、檜にとまる蝉の描写なども相まって、シュルレアリスムにも通じるような、どこか異様で非現実的な趣を呈する。琳派の異才といわれるゆえんだ。
其一の《夏秋渓流図屏風》は、金地に檜(ひのき)の林と渓流が浮かび上がり、右隻で山百合の白が夏を、左隻で赤い桜の葉が秋を示す。緑青と群青の濃密な色彩、檜にとまる蝉の描写なども相まって、シュルレアリスムにも通じるような、どこか異様で非現実的な趣を呈する。琳派の異才といわれるゆえんだ。