「葛飾北斎|PLAY w/ HOKUSAI」(art cruise gallery by Baycrew’s)をレポート。虎ノ門ヒルズにアートと日常が接続する新ギャラリーがオープン

ベイクルーズによるアートギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’s」が、東京の虎ノ門ヒルズに2月29日オープンする。こけら落としとして開催されるのは、葛飾北斎による『北斎漫画』からセレクトした80点で構成される「PLAY w/ HOKUSAI」だ。会期は4月14日まで。

文・撮影=三澤麦(ウェブ版「美術手帖」編集部)

展示風景より

 アパレルや飲食店等を展開するベイクルーズによるアートギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’s(アート クルーズ ギャラリー バイ ベイクルーズ)」が、東京の虎ノ門ヒルズに2月29日オープンする。

 同ギャラリーは、アートに対する違和感──美術館などの限られた場所でしか見られない、かつ高額で取引される──からプロジェクトをスタートさせている。そのスタンスは、人々の日常や生活と近しく、寄り添うことができる作品を展示・販売するというもので、ファッションや生活空間に注力してきたベイクルーズならではの視点と言えるだろう。

展示風景より

 こけら落としとして開催されるのは、葛飾北斎による『北斎漫画』から北斎の遊び心に注目し厳選された80点で構成する「PLAY w/ HOKUSAI」だ。『北斎漫画』蒐集家・浦上満や、ディレクター・佐々木真純(ART&REASON)、クリエイティブディレクター・おおうちおさむの協力を経て実現する本展では、来場者がよりアートを身近に感じながら、鑑賞や購入といったアート体験を楽しむことができるだろう。

展示風景より、入り口正面
展示風景より。入り口正面壁面は図を拡大したダイナミックなものだが、反対から見ると壁面は一面黄色に。同じ空間でも場所によって作品の見え方が変化するよう工夫がなされている
展示風景より

 また、同展の開催に合わせギャラリーでは、メインビジュアルとして取り上げている『北斎漫画』の虎の刺繍をあしらったスカジャンも販売。25点限定とのことなので要チェックだ。

 今後も同ギャラリーは、「アートを日常に落とし込む」という視点から絵画、写真、彫刻、デザイン、映像といった多岐にわたるテーマで展覧会を実施していく予定だという。

展示風景より。本展メインビジュアルでもある『北斎漫画』13編に描かれた虎の刺繍をあしらったスカジャン。25点限定で、販売価格は11万円。

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