芸術と技術が交差する場所。The Terminal KYOTOで「石に話すことを教える──生の〈技術〉」展が開催

文明のはるか以前から存在し続ける「石」を媒介に、10名の作家が現代における知と技のあり方を問い直す展覧会「石に話すことを教える──生の〈技術〉」が、京都のThe Terminal KYOTOで開催される。会期は12月12日〜27日。

石橋友也 Self-reference Microscope 2025

 京都・四条のThe Terminal KYOTOにて、展覧会「石に話すことを教える──生の〈技術〉」が12月12日〜27日に開催される。

 本展は、キュレーターの大久保美紀が企画し、赤松正行、石橋友也、井上佑吉、後藤朋美、ジダーノワ アリーナ、杉浦今日子、福島あつし、堀園実、ジャン=ルイ・ボワシエ、フロリアン・ガデンの10名が参加するグループ展である。

 展覧会タイトルは、アメリカの作家アニー・ディラードによる著作『石に話すことを教える』(1983)に由来する。文明の黎明期から人類とともにあり、私たちのはかない生を超えて長い時間の記憶を宿してきた「石」。本展はその象徴的な存在を手がかりに、現代における「技術(わざ/知/芸)」とは何か、その根源的な意味を問い直す。高度なテクノロジーが発達した今日であっても、人間は世界を完全に「人間化」することはできない──その限界を見つめつつ、生と物質のあいだに立ち現れる新しい関係性を探る試みである。

 参加作家は、メディア・アート、バイオ・アート、写真、映像、彫刻、刺繍、絵画など異なる表現領域で活動しており、異なる方法論をもつ彼らの作品群は、生の営みに内在する「技術」を多角的に照らし出す。

編集部

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