作品制作には、現代美術家のヤマガミ ユキヒロ、実験的な空間演出で知られるSPEKTRA、写真家の中澤有基(Q)、音響ディレクターの島田達也(night cruising)が参加。さらに、観世流シテ方の能楽師で林家十四世当主の林喜右衛門が特別協力し、伝統芸能と現代アートのコラボレーションが実現する。

ヤマガミは映像と絵画を融合させる「キャンバス・プロジェクション」の手法で知られ、2014年から能楽師・林宗一郎とともに「能楽×現代美術 noh play」プロジェクトにも取り組んできた。SPEKTRAは光や音、キネティックなどを組み合わせたインスタレーションを手がける実験集団であり、写真家の中澤は写真と社会構造の関係性を探る作品で知られる。島田は音と空間を結ぶ演出を行い、音楽レーベル「night cruising」を主宰している。
関連イベントとして、11月1日にはヤマガミと怪談文化研究家・井上真史によるクロストークおよびオープニングレセプションも開催される。いずれも入場は無料となる。
能楽と現代美術が交わることで、過去の物語が新たな感覚で立ち上がる本展。「見えないもの」を感じ取るためのチューニングを整え、古のもののけたちの囁きに耳を澄ませる時間となりそうだ。
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