Shinwa Wise Holdingsの100パーセント子会社・Shinwa ARTEXによるデジタルアートのアートフェア「Digital Art Week Asia 2023」が東京・銀座の「SHINWA GALLERY」で開催される。会期は10⽉25⽇〜29⽇。
今回はゲームを使⽤した新しいアートの可能性(ゲーミフィケーション)をテーマに、国内外から著名なアーティストが多数集結する。プロデュース及びキュレーションは前回に引き続きシンガポールのキュレーター・Warren Weeが手がける。参加作家はe-boy、河⼝洋⼀郎、稲垣匡⼈、EXCALIBUR、⽊下朋朗、ARIEF WITJAKSANA
Kai Vermehr、Steffen Sauerteig、Svend Smitaの3⼈のドイツ⼈アーティストにより1997年に結成されたアーティストグループe-boyは、《Pixorama Tokyo (Special Edition)》を出展。8ビットピクセル(ドット絵)を⽤いたアート の先駆者であるe-boyは、ピクセル都市景観「ピクソラマ」を展⽰し、さらに東京特別版のプリントを発表する。本作は購入することができ、さらに来場者には先着順でe-boyによる記念NFTをプレゼントする。
CGアーティスト、東京⼤学名誉教授、デジタルコンテンツ協会会⻑の河⼝洋⼀郎は、2003年に発表された《Growth: Xenion》を上映。この作品は、プログラミングにもとづいたアルゴリズム成⻑モデルの壮⼤な宇宙の時間と空間を具体化したもの。 細胞の繊細な動きが全体の形状に⼤きな変化をもたらし、複雑に交差する全体の造形を⽣命体へと変貌させていく。
⼤学で彫刻と現代美術を学び、さらにゲーム制作で20年以上の経験を積みんだ稲垣匡⼈は、アートとテクノロジーのギャップを埋める機会を考えながら制作を続けてきた。出展予定の映像作品《Shin-Kidaishoran "Muromachi3-chome"》は、3D空間を⽤いたリアルタイムグラフィックスで画⾯を構成した室町時代の街並みをモチーフにしたもの。昼から夜に変わり、町の⼈々が増減し、画⾯の中に息づく別の世界をつくりだした。
東京と京都を拠点に活動する現代美術サークル・EXCALIBURは「ストリート・イーサネット・フィールド」と呼ばれる現実と仮想の重なりをテーマに、個⼈的な記憶を物語や神話と交差させながら社会的な記録となる美術に変換してきた。今回のアートウィークでは《NEW VOID #0000》とそれに対応する《NEW VOID #0001》を展⽰。 この⼀連の研究は、所有権が NFT によって管理されるデジタル領域における誕⽣と死の並⾏関係を探ることを⽬的としているという。
⽊下朋朗は3DCGとイラストを融合させた⼿法で映像・VR・ARなどの様々な形態で作品を発表しており、クリーチャーを軸に、幅広い場⾯での表現を探求している。出品作の《Glass Tree》は、⽣物の⽣態や特⾊を取り⼊れ、情報量が多く密度の⾼い⾊鮮やかな空間を演出する。
1989年インドネシア生まれのARIEF WITJAKSANAは《Bargaining》を出品。インドネシアのデジタルアートのパイオニアで、個⼈の落書きにインスピレーションを得て制作した「11111の収集可能なNFTプロジェクト」で成功をおさめた「Superlative Secret Society」のクリエイター兼リードアーティストだ。
歴史研究とゲームエンジンなどの最新技術を組み合わせて開発された、江⼾ のメタバース空間EDOVERSE。江⼾時代から続く伝統的な扇⼦の⽼舗「伊場仙」とコラボレーションして制作した、浮世絵美術館(仮想空間)に展⽰中のNFT《(勇斎国芳)源頼光館⼟蜘作妖怪図3枚揃い》も登場。NFTで購入することも可能だ。
なお、「Digital Art Week Asia 2023」のハロウィンパーティーは10⽉28⽇18時から、Shinwa Wise Holdings株式会社(本社1F、B1F)で開催される。