2022.10.21

10回目を迎えるBIWAKOビエンナーレ。 琵琶湖の有人島・沖島や宿場町・鳥居本宿を加えた過去最大の広域開催に

滋賀・近江八幡の旧市街を舞台に2001年から始まった「BIWAKOビエンナーレ」。10回目の開催を迎える今年は新たに琵琶湖の有人島・沖島や宿場町・鳥居本宿も加わり、国内外約70組のアーティストと市民により開催される。会期は10月8日〜11月27日。

近江八幡エリア・禧長での展示風景より、江頭誠《ブランケットが薔薇でいっぱいⅣ》 ©️BIWAKO BIENNALE Photo by Yoko NAKATA
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 2001年より始まった「BIWAKOビエンナーレ」が、今年10回目の開催を迎える。会期は10月8日〜11月27日。

近江八幡エリア・まちや倶楽部での展示風景より、米谷健+ジュリア《クリスタルパレス》 ©️BIWAKO BIENNALE /Photo:Yoko NAKATA 

 本芸術祭は、総合ディレクター・中田洋子のキュレーションにより、国内外の芸術家約70組を滋賀県に招聘。近江八幡市、彦根市の市民と協働で開催する。両市で使われなくなった日本家屋を修繕・清掃し、アート作品をインストールすることで「BIWAKOビエンナーレ」の会場として再生させ、一般に公開することが特徴だ。近江八幡市と彦根市の旧市街地の伝統的な建造物、江戸や明治の時代から残る空き町家、造り酒屋や醤油蔵だった建物などが会場となる。

近江八幡エリア・まちや倶楽部での展示風景より、佐々木類《Liquid Sunshine/水の記憶」》 ©️BIWAKO BIENNALE Photo by Yuto HIRAKAKIUCHI
近江八幡エリア・桟橋での展示風景より、君平《プランクトン》 ©️BIWAKO BIENNALE Photo by Yoko NAKATA

 BIWAKOビエンナーレは01年、滋賀・大津の琵琶湖岸のびわ湖ホールとその周辺の公園で始まり、公共空間における作品展示やコンサートの開催は、街なかでのアート展示のさきがけとなった。年ごとに開催区域が増えていく同芸術祭だが、今年はこれまでの近江八幡エリア、彦根エリアに加えて琵琶湖の有人島・沖島や宿場町・鳥居本宿も会場となる。

 今回のテーマは「起源」。01年に始まった同芸術祭が改めてその起源に立ち返り、新型コロナウイルスという未曾有の危機に向き合う契機を探る。

近江八幡エリア・寺本邸での展示風景より、秋永邦洋《朧気》 ©️BIWAKO BIENNALE Photo by Yoko NAKATA

 参加アーティストは、赤松音呂、秋永邦洋、浅野暢晴、芦澤竜一、アトリエシムラ、あわ屋、石川雷太、市川平、池原悠太、伊藤幸久、井上剛、岩崎萌森、植松琢磨、宇野裕美、うらゆかり、海野厚敬、江頭誠、大野宏、大野由美子、奥中章人、国谷隆志、君平、小西葵、小出ナオキ、小曽川瑠那, 給田麻那美, saiho×林イグネル小百合, 坂本太郎, サークルサイド, 佐々木類、塩見亮介、田中太賀志、田辺磨由子、林勇気、菱田真史、エヴァ・ペトリッチ、横山翔平、米谷健+ジュリア、米津真理奈、度會保浩、亘章吾ほか。

彦根エリア・鳥居本、有川家(明治天皇鳥居本御小休所)での展示風景より、塩見亮介《鷲面附面頬「達磨」》  ©️BIWAKO BIENNALE Photo by Yuto HIRAKAKIUCHI

 この秋、琵琶湖周辺の伝統文化に触れながら街を散策しながら、作品をじっくり楽しんでみてはいかがだろうか。