自然と人間の関係性を問う4作家が一堂に。セゾン現代美術館で「地つづきの輪郭」が開催中
異なるメディアや⼿法によって、自然と人間の関係性を様々に表現する4⼈の作家の展覧会「地つづきの輪郭 ⼤⼩島真⽊ ⾼嶋英男 伏⽊庸平 増⼦博⼦」展が、セゾン現代美術館で開催されている。会期は8⽉28⽇まで
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⾃然と⼈間の関係性を、異なるメディアや⼿法で表現する4⼈の作家の展覧会「地つづきの輪郭 ⼤⼩島真⽊ ⾼嶋英男 伏⽊庸平 増⼦博⼦」展が、長野・軽井沢町のセゾン現代美術館で開催されている。会期は8⽉28⽇まで。
⼤⼩島真⽊は1987年東京⽣まれ。⼥⼦美術⼤学⼤学院修⼠課程修了。国内外の様々な土地での滞在制作、公開制作などを精力的に行ない、絵画、壁画、インスタレーション、映像、陶器等の多岐に渡る作品を制作している。
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身体の輪郭は、共時的に起こる分解と生成のプロセスの螺旋の上をつねに揺らぎつづける。「森=身体」という発想のもと、身体の堆肥化と生成としての森をテーマに、約12mの絵画と螺旋状の陶作品のインスタレーションを発表している。
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⾼嶋英男は1981年東京⽣まれ。東京藝術大学大学院彫刻専攻修了。花瓶の口の空洞部分を顔に置き換えた人型の陶器、鰹節を使った彫刻作品など、日常の周辺にあるイメージを拡大、反転させながら作品化してきた。
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世界が変化して以降、そこにあったはずのものが分断され、今までの道に変化が訪れ、パラレルに存在する無数の可能性の変化を実感した時に現れた、鱗状の身体。さらに、先行きのわからない世界を照らす猿の姿を陶作品で表現している。
伏⽊庸平は1985年東京⽣まれ。毎日糸を刺すという生活と同化した行為によって現れてくる糸の塊を、伏木は、形態を変幻自在に変えながら成長する粘菌、脈打ち拍動する臓器、分化する前の原始生命、止むことのない地殻変動として捉えている。
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思考より先走る手のなかで様々なイメージが膨らんでは萎み、10年もの年月を経て、今までで最大に増殖した糸の塊。《オク》(2011-2022)はその積み重ねられた時間から生まれ出たインスタレーションだ。
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増⼦博⼦は1982年宮城県⽣まれ。宮城教育大学大学院教科教育専修修了。東北各地を移り住み、それぞれの風土の中に生活するうちに培われたものを制作の基盤として、様々な種類のペンによる緻密な絵画を制作している。
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会場では2012年から2022年までの作品の軌跡を辿ることができ、その土地の風土を纏い、生き物のように変容していく姿を追う。また、増子が2012年から毎日描いているドローイングから、ペン画と同じ制作年の作品を出品している。
自然と人間の輪郭は、拡張、断絶、融合を繰り返し常に不定形である。新たな価値観の時代を迎え、内と外の接触点としての輪郭をどのように捉えるのか。本展は、自らが生きている場所と地つづきの輪郭を、4作家の作品から探る。
さらに、マグダレーナ・アバカノヴィッチ、マン・レイ、李禹煥、荒川修作など、セゾン現代美術館の所蔵作品が、4作家の作品と織り交ぜて出品されている。