三井不動産株式会社は、同社創立80周年を機に推進している「未来特区プロジェクト」。このなかで文化領域を担う「クリエイター特区」を盛り上げるアイデアの一般募集が、12月14日に始まった。
「未来特区プロジェクト」は、「都市機能の本質とその未来」をテーマに、2022年5月、日本橋におけるカンファレンスで共創パートナーの発表や、共創したプロダクト(プロトタイプ)を発信するもの。「生存」「コミュニケーション」「文化」の3つをテーマとしており、このうちの「文化」を担うのが「クリエイター特区」だ。
「クリエイター特区」は、文化の源泉ともいえるクリエイターの想像力や創造力を活かし、リアル・デジタル空間が融合した新たな場づくり・事業創造のプロトタイプの構築を目指すもの。実現以前の建築を広く指す言葉「UNBUILT」をコンセプトとし、リアル、デジタル、更に双方を組み合わせたデジタルオンリアル(ARを用いた拡張現実空間)の3つの「場」にギャラリーを展開。リアルとデジタルオンリアルの2つの「場」は「デジタル」空間に構築するギャラリーに接続し、一部の作品はデジタル・アートとして展示される。
今回一般公募が始まったのは、3つの場のうちのひとつ、「デジタルオンリアル」だ。公募では「こんなことが日本橋という街にARで実現したら面白い!ワクワクする!」というアイデアを募集。そのアイデアに川田十夢(AR三兄弟)のAR技術を掛け合わせることで、日本橋の「街」を新たな展示空間へと変容させることを目指す。
応募にあたりAR技術は不要で、必要なのは企画書のみ。プロ・アマ・年齢・ジャンルは不問。個人もしくはチーム(最大5名)での応募が可能となっており、計2点のアイデアが採択される。賞金は1点(アイデア)につき100万円と高額だ。なお、受賞作の著作権はクリエイターに帰属する。
審査基準は「独創性(既存の常識・ルールにとらわれないアイデアか)」「 コンセプトとの親和性(日本橋という街・ARという技術が持つポテンシャルがうまく活かされているアイデアか)」の2点。審査員はAR三兄弟(審査員長)、ヴィヴィアン佐藤、牛木匡憲、せきぐちあいみ、出村光世が務める。
AR技術を用いることで、これまでにない都市の姿を出現させることが可能となる今回のプロジェクトは、新たな街づくりの一歩目となる。それぞれの意欲的なアイデアをぶつけてみてはいかがだろうか。応募詳細はこちらから。