今年2月に行われた「第24回岡本太郎現代芸術賞」(通称「TARO賞」)において、史上最年少(18歳、高校3年生)で大賞「岡本太郎賞」を受賞し話題となった大西茅布(ちふ)。その個展「How Was Chifu Made?」が、神田神保町の文房堂ギャラリーとボヘミアンズ・ギルドで開催される。会期は2021年8月24日~9月4日。
大西茅布は2003年大阪府生まれ。2011年より白日会の米谷花織里に師事し、小学生で独立展に入選。大阪府立港南造形高校美術科を卒業後、今年4月には東京藝術大学に入学し、油画を学んでいる。
TARO賞では、「レクイエム」と「コロナウイルス」を組み合わせた《レクイコロス》と題した合計55枚の絵画からなる巨大なインスタレーションを発表。「コロナの悲惨さのみならず、なにか運命的なものに殺された人々の、怨嗟を合唱するためにつくった作品」として大きな注目を集めた。
TARO賞受賞後、東京で初の個展となる本展では、大西の18年を振り返り、幼少期より現在に至るまでに制作された作品をアーカイブとして展示。独立展の入選作をはじめ、TARO賞受賞作品や、本展のために描き下ろした大作なども見ることができる。今後の展開にも期待が高まる大西の作品群をこの機会に見ておきたい。