都内各所で巡回開催してきたアール・ブリュット2021特別展「アンフレームド 創造は無限を羽ばたいてゆく」が、7月17日〜9月26日に最終会場となる第4会場・東京都渋谷公園通りギャラリーで開催される。
本展では、アール・ブリュットの提唱者であるフランスの芸術家、ジャン・デュビュッフェにコレクションされた作家から現代に活躍する作家まで、様々な作品を紹介。既成概念にとらわれない、人間のマグマのような多様な表現から、一人ひとりが固有の輝きと力を持つ存在であることを見せる。
東京都渋谷公園ギャラリーでは、阿山隆之、香川定之、門山幸順、マッジ・ギルなど11名の作家による独創性あふれる作品を展示。また、ジャーナリストの伊藤詩織や料理研究家の土井善晴を「カワル角度案内人」に迎え、人が表現することの本質をそれぞれの視点から案内する。
伊藤は本展について、「私は今回の展示のタイトルが大好きです。このタイトルに心を解放されたような気持ちです。ありとあらゆる既存のフレームを外し、ありのままのアートを、ありのままの自分と向き合えたら。そんな機会に出会いにきていただけたら幸いです」としている。
また土井は、展示テキスト「アールブリュットと和食の観念」において次のような言葉を寄せている。「てんてんを打つ、線を引く、色を塗る、ただ同じような作業を続ける。繰り返し、繰り返し、め げず、あきらめず、そのさきになにがあるのかも見えなくても、続けることが力です。それはすで に美しい。それは人間が一生懸命生きる姿です」。
なお本会場限定で、歌手・アーティストのコムアイが出演する音声ガイドの無料貸出を実施。伊藤やコムアイなどのゲストによる手話通訳付きのスペシャルトークや学芸員によるギャラリーツアー、ワークショップなどの関連イベントも開催する。