京都を拠点に、国宝級の絵画や古文書の複製をはじめ、幅広い美術印刷を手かげてきた印刷会社・サンエムカラー。同社が開発した高精細印刷を使ったアート&カレンダーで2019年を迎えてはいかがだろうか。
サンエムカラーが開発した印刷技術「燦(さん)・エクセル・アート」は、通常のオフセット印刷が1インチの線上に175点の描点を印刷するのに対して、1000点におよぶ描点を印刷。肉眼では印刷だとわからないほどのクオリティを誇る超高精細印刷方式だ。
この高精度なテクノロジーと人の感覚による厳密な湿度、温度管理のもとでしか実現しえない技術を使って、これまでにないプロダクトが誕生した。
それが、いつまでも飾れるアートプロダクトとカレンダーという二通りの楽しみ方ができる商品「燦・エクセル・アート&カレンダー」だ
通常のカレンダーでは、絵と日付は同じ紙に印刷されていることが多いが、「燦・エクセル・アート&カレンダー」ではそれぞれが独立したパーツになっている。2種類のマット(カレンダー用の2つ窓のもの、絵だけを飾る1つ窓のもの)と専用のオリジナル額を使うことで、カレンダーの日付が終わった後も、絵画として単独で飾ることができる。
アーティストのラインナップは、平山郁夫(画数:6枚)、堀泰明(同)、葛飾北斎(同)、前田真三(同)、松本零士(同)、クロード・モネ(画数:2枚)、フィンセント・ファン・ゴッホ(同)、ヨハネス・フェルメール(同)の8種類。
フェルメールには過去最大規模の展覧会「フェルメール展」でも展示中の《牛乳を注ぐ女》が、ゴッホには《星降る夜 アルル》や《星月夜》がパッケージされている。
今回のアート&カレンダーは、発売元である橘企画の代表・橘倍男がサンエムカラーの会長・松井勝美の印刷技術と出会ったことから実現。その技術を発信したいという思いから、企画されたという。
橘はこう語る。「江戸時代に大流行した浮世絵は、もともとは広く安価に庶民が楽しめるようにと発展してきた版画という印刷技術によるものですが、それがいま、浮世絵自体が美術品としての価値を持つように、優れた印刷はそれ自体が美術品の価値を持つと考えています」。
作品の色味はすべて松井が試行錯誤を重ねて生み出されている。とくに、フェルメール・ブルーの実現性の高さは注目だ。
好みや空間に合わせて好きな作品を飾れるこのアート&カレンダーは、全国の書店などで販売中。アートを使ったカレンダーの新しい楽しみ方をチェックしてほしい。