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「アート・バーゼル香港2025」が開幕。逆風のなかで示されたアジア市場の可能性【2/4ページ】

 今年のフェアには42の国と地域から240の出展者が参加。大型インスタレーションを特集する「エンカウンターズ」部門と、ギャラリーブース内でテーマごとの展示を行う「キャビネット」部門は過去最大規模を誇り、それぞれ18と38のプロジェクトが展開されている。

会場風景より、「エンカウンターズ」部門の様子

 とくに注目すべき部門として、ルーはアジア地域の作家による企画展示が展開される「インサイト」部門を推薦している。「この部門は、アジア現代美術の歴史的文脈を示すものであり、アジア以外の観客がこの地域の現代美術を理解するための絶好の機会を提供しているからだ」。

 今年の「インサイト」部門には24のギャラリーが参加し、そのうち6つが日本からの出展。例えば、Yutaka Kikutake Galleryは、1960年代にアメリカに移住した杉浦邦恵と1992年生まれの三瓶玲奈の作品を対話形式で紹介。Yoshiaki Inoue Galleryは戦後日本の前衛作家・嶋本昭三(1928〜2013)の作品を、√K Contemporaryは前衛画家・藤松博(1922〜1996)の作品を出品した。

会場風景より、Yutaka Kikutake Galleryのブース
会場風景より、Yoshiaki Inoue Galleryのブース
会場風景より、√K Contemporaryのブース

 また、KOSAKU KANECHIKAでは、佐藤允の個展を行っており、「果物」をテーマにしたポートレイトの新作を展示している。これらのギャラリーの担当者は、アート・バーゼル香港が日本のアートの多様な魅力を海外の鑑賞者に示す貴重な機会であり、幅広いコレクターや美術機関との関係を築く場でもあると述べている。

会場風景より、KOSAKU KANECHIKAのブース

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