Tokyo Gendaiがギャラリーリストを発表。国内外79ギャラリー参加に政府からも期待の声

今年7月に初開催を迎える国際的なアートフェア「TOKYO GENDAI」が、出展ギャラリーリストを発表した。

会田誠 ニトログリセリンのシチュー 2012 © Aida Makoto Courtesy of Mizuma Art Gallery.jpg

 東京圏に新たに誕生する現代アートのアートフェア「TOKYO GENDAI」(7月7日〜9日、パシフィコ横浜)。その出展ギャラリーリストが公開された。

 同フェアは、「台北當代(タイペイダンダイ)」など、様々なアートフェアを手がけてきた「The Art Assembly」が主催するもの。The Art Assemblyのマグナス・レンフリューとのパートナシップのもと、フェアディレクターはGoogle Arts & Cultureで日本担当を4年間担ったEri Takaneが務める。

 フェアは日本内外の主要なギャラリーが集結する「Galleries」のほか、テーマに沿った作品を展示する「Hana(花)」「Eda(枝)」「Tane(種)」の計4つのセクションで構成される。

Galleries出展ギャラリー

 Galleriesの出展ギャラリーは以下の通り。313 Art Project(ソウル)、Almine Rech(パリ、ブリュッセル、ロンドン、ニューヨーク、上海)、ANOMALY(東京)、Asia Art Center(台北)、Blum & Poe(ロサンゼルス、ニューヨーク、東京)、Cardi Gallery(ミラノ、ロンドン)、Ceysson & Bénétière(ニューヨーク、ケーリッヒ、パリ、リオン、ジュネーブ、サンテティエンヌ、プジアック)、Each Modern(台北)、Fox Jensen & Fox Jensen McCrory(シドニー、オークランド)、Galerie Du Monde(香港)、Gallery Baton(ソウル)、galerie frank elbaz(パリ)、GALLERY SIDE 2(東京)、Gana Art(ソウル)、Ingleby Gallery(エジンバラ)、Jack Bell Gallery(ロンドン)、Jack Shainman Gallery(ニューヨーク)、Josh Lilley(ロンドン)、Johyun Gallery(釜山)、Kaikai Kiki Gallery(東京)、KENJI TAKI GALLERY(東京、名古屋)、KOSAKU KANECHIKA(東京)、KOTARO NUKAGA(東京)、Maho Kubota Gallery(東京)、MAKI Gallery(東京)、MISA SHIN GALLERY(東京)、Mizuma Art Gallery(東京、シンガポール)、NANZUKA(東京)、nca | nichido contemporary art(東京、台北)、Pearl Lam Galleries(香港、上海)、Perrotin(パリ、ドバイ、ニューヨーク、ロサンゼルス、ラスベガス、香港、ソウル、東京、上海)、Polígrafa Obra Gráfica(バルセロナ)、Sadie Coles HQ(ロンドン)、SCAI THE BATHHOUSE(東京)、Shibunkaku(京都)、ShugoArts(東京)、Sies + Höke(デュッセルドルフ)、SPURS Gallery(北京)、Taka Ishii Gallery(東京、香港)、Tang Contemporary Art(北京、香港、バンコク、ソウル)、TARO NASU(東京)、Tomio Koyama Gallery(東京)、Vito Schnabel Gallery(ニューヨーク、サンモリッツ、サンタモニカ)、Yavuz Gallery(シンガポール、シドニー)。

Zhao Gang Wonderer 2013 Courtesy of Each Modern
Imi Knoebel Anima Mundi Installation Courtesy of Fox Jensen
Janaina Tschäpe Pale Dawn 2022 Courtesy of Nichido Contemporary Art Gallery
Super Future Kid Frogger 2023 Courtesy of Gana Art

Hanaセクション出展ギャラリー

 新人または中堅の1〜2名のアーティスト作品を展示するHanaセクションの参加ギャラリーは、Carl Kostyál(ロンドン、ストックホルム、ミラノ)、Dio Horia(アテネ)、Fitzpatrick Gallery(パリ)、Galerie Julien Cadet(パリ)、Gallery COMMON(東京)、GALLERY TARGET(東京)、Georg Kargl Fine Arts(ウィーン)、Gratin(ニューヨーク)、High Art(パリ)、KAYOKOYUKI(東京)、LINSEED(上海)、MISAKO & ROSEN(東京)、Over the Influence(香港、ロサンゼルス、バンコク、パリ)、PARCEL(東京)、Phillida Reid(ロンドン)、rin art association(高崎)、Soka Art(台北、北京、台南)、Sokyo Gallery(京都)、Takuro Someya Contemporary Art(東京)、The Drawing Room(マニラ)、Ulterior Gallery(ニューヨーク)。

Edaセクション出展ギャラリー

 アジア出身のアーティストや、歴史的に重要なアーティスト1~2名、または、テーマに基づく作品を展示するEda。このセクションでは、Art Front Gallery(東京)、Gajah Gallery(シンガポール、ジャカルタ、ジョグジャカルタ)、Gallery 38(東京)、Hillside Gallery(東京)、iPreciation(シンガポール)、Kamakura Gallery(鎌倉)、Lucie Chang Fine Arts(香港)、Sundaram Tagore Gallery(ニューヨーク、シンガポール、ロンドン)、The Columns Gallery(シンガポール、ソウル)、Wada Fine Arts Y++(東京)、Yoshiaki Inoue Gallery(大阪)が出展する。

Taneセクション出展ギャラリー

 Taneセクションは、NFTやアニメーション、映画、AR、VR、ゲームなどデジタルメディアを中心に展示。Artemis Gallery(リスボン)、NowHere(ニューヨーク)、The Hole(ニューヨーク、ロサンゼルス)の3ギャラリーがそれぞれプレゼンテーションを行うという。

政府からも期待の声

 同フェアは、株式会社三井住友フィナンシャルグループがプリンシパルパートナーに、日本航空がオフィシャルエアラインパートナーに、寺田倉庫がオフィシャルフェアパートナーにそれぞれ就任。さらに、観光庁が実施する、新規性が高く特別な体験コンテンツの創出等を支援する「観光再始動事業」の採択事業となっており、東京、横浜、京都、「小田原文化財団 江之浦測候所」などで特別プログラムを実施するとしている。

 ディレクターを務めるマグナス・レンフリューは、「『この素晴らしいフェアはアートにスポットライトを当ててアートの世界における新たな重要イベントになる』という触媒のような役割を果たしてくれると確信しています」と意気込みを見せる。

 アジア最大のフェアである「アート・バーゼル香港」がコロナ禍以来となるフルスケールでカムバックし、韓国・ソウルも「フリーズ・ソウル」を有するなかで開催を迎えるTokyo Gendaiには政府からも歓迎の声が上がっている。

 和田浩一観光庁長官は現代アートを「重要な観光資源のひとつ」としつつ、「国際的なアートの祭典が国内で開催されることにより、日本が国内外から注目を集めるきっかけになる」とコメント。また都倉俊一文化庁長官も、Tokyo Gendaiの開催を契機として、「日本がアートの国際発信拠点へと成長していくことを期待しています」とのコメントを寄せている。

 アジアのアートシーンが盛り上がりを見せるなか、Tokyo Gendaiは日本のマーケットのカンフル剤となるだろうか。期待は大きい。

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