3月12日、「アートフェア東京」と同時期にSBIアートオークションによる企画セール「Tokyo Contemporary: Redefined」が初めて東京国際フォーラムで開催された。
同セールには、草間彌生、奈良美智、河原温、中園孔二、村上隆×ヴァージル・アブロー、オスカー・ムリーリョ、エドワード・ルシェなど、現代美術の75ロットが出品。最終的には74ロットが落札され、ハンマープライズで11億1662万円(「美術手帖」の統計より、プレミアム付きで約12億8411万円)の落札総額を達成した。
冒頭では、現代アートマーケットで注目を集めている若手アーティストの作品が登場。1982年生まれの平子雄一によるF150サイズの大作《Lost in Thought 5》(2014)は、500万円の最高予想落札価格に対して最終的に2400万円で落札。この数字は、アーティストのオークションにおける過去最高額を更新し、2020年4月にボナムズ香港で記録したこれまでのオークションレコードの45万香港ドル(約675万円)の約4倍となっている。
2015年に25歳という若さで夭逝したアーティスト・中園孔⼆。昨年10月に東京・代官山のヒルサイドフォーラムで開催されたSBIアートオークションにおいて、そのF30サイズの作品は予想落札価格100〜200万円に対して2900万円まで競りあがり、大きな注目を集めた。今回出品された絵画《無題》(2015)は、最低予想落札価格150万円の4倍以上となる650万円で落札され、その作品が依然として高く支持されていることがうかがえるだろう。