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寺田倉庫が国内初の常設型保税ギャラリースペースをオープン。東京・天王洲の「TERRADA ART COMPLEX Ⅱ」内に開設

寺田倉庫が、海外所蔵の美術品を保税状態で展示・閲覧・保管できる国内初の常設型保税ギャラリースペースを東京・天王洲の「TERRADA ART COMPLEX Ⅱ」内に開設する。

保税ギャラリースペースのイメージ

 寺⽥倉庫が、芸術文化発信事業の一環として、保税蔵置場の区域を活用した国内初となる保税ギャラリースペースをオープンさせる。

 保税蔵置場とは、関税法第42条にもとづき、外国貨物を置くことができる場所として税関長に許可された保税地域。外国貨物を積卸し、運搬、蔵置をすることができ、そのあいだは関税などの税金はかからない。

 今回寺田倉庫が設置を予定している保税蔵置場は、海外所蔵の美術品を保税状態で展示・閲覧・保管できる、国内初の常設型保税ギャラリースペース。東京・天王洲の「TERRADA ART COMPLEX Ⅱ」の4階に開設される予定で、保税ギャラリースペースの面積は137.87平米、保税保管スペースの面積は13.64平米。今年春以降のオープンに向けて準備を進めているという。

 今回の保税ギャラリースペースの整備は、2020年12月および21年2月の関税法基本通達改正を受けて、保税地域においてアートオークション、ギャラリー展示、アートフェアなどの実施が可能となったために実現へと動き出したものだ。これまで、国内のギャラリーをはじめとする美術商が海外所蔵の美術品を国内のアートコレクターに紹介や提案するためには、関税等の税金負担を考慮する必要があった。これは、美術品の展示・閲覧に特化した保税地域が整備されていなかったためで、日本のアートマーケットにおける海外所蔵作品の購入や、海外ギャラリーの進出の障壁のひとつとされてきた。

 また、寺田倉庫の本社ビル内でも、2014年より運用している保税蔵置場を増床。保税ギャラリースペースと合わせて、このふたつの保税蔵置場を連動させることにより、海外所蔵の美術品を日本のアート市場に流入させ、国内外のアートコレクターによる美術品の購入機会を提供していくという。

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