2021.6.8

9月のアート・バーゼルが開催決定。VIPデイが1日延長、収容人数は従来の80パーセントに

新型コロナウイルスの影響で9月に延期されたアート・バーゼルが、9月20日〜26日に開催を決行する。混雑を緩和するためにVIPデイは1日延長され、同時収容人数の上限は従来の80パーセントとなる1万2000人に設定される。

アート・バーゼル2019の様子 (C) Art Basel
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 スイス・バーゼルでのアートフェア「アート・バーゼル」が、9月20日〜26日に開催することがわかった。

 アート・バーゼルが出展ギャラリーに送付したレターによると、ヨーロッパではワクチン接種の進行とともに大規模なイベントの開催に関する規制が緩和され、多くのコレクターから9月のフェアへの参加を希望する声が寄せられたという。また、5月末に開催されたアート・バーゼル香港(ABHK)では、極端な渡航制限にもかかわらず100以上のギャラリーが参加し、結果的に3万人が来場。こうした状況を鑑み、バーゼルでの開催が決まった。

 フェアの開催にあたり、主催者は同時収容人数の上限を従来の80パーセントとなる1万2000人に設定。来場者は、ワクチン接種済み、または直近の新型コロナウイルス検査の陰性結果の証明書、あるいは抗体を持っている証明書を提示する必要がある。また会場内では、出席者全員がマスクの着用を義務付けられる。

 混雑を緩和するためにVIPデイは1日延長され、9月20日〜23日となる。24日〜26日の一般公開日では、従来の約3分の1のチケットが販売される。

アート・バーゼル2019の様子 (C) Art Basel

 なお9月のフェアには、ABHKと同様にハイブリッドなモデルが導入。出展ギャラリーは申し込んだブースに出展する、もしくはほかの1〜2軒のギャラリーとブースをシェアして出展することができる。いっぽう、現場に渡航できないギャラリーに対してはサテライトブースが設置され、バーゼル側によるアシスタントが配置される。

 また、これまでマイアミ・ビーチと香港のフェアで行われてきた「Kabinetts」と同じコンセプトで、新たなセクター「Wunderkammer」が設置。同セクターに参加するギャラリーは、ほかのギャラリーのブース内で20平米までの展示を行うことができる。

 物理的な展示に加え、アート・バーゼルは5月に香港で発表されたオンラインプログラム「アート・バーゼル・ライブ」を引き続き開催。出展ギャラリーによるオンライン・ビューイング・ルームや、VIP向けのバーチャル・ウォークスルー、新しいデジタルサービスなどのコンテンツを提供する予定だ。

 なお、すべての出展ギャラリーに対し、出展料が10パーセント割引きされ、万が一新型コロナウイルスの影響でフェアが中止となった場合は、出展料が全額返金となる。出展ギャラリーのラインナップは、7月初旬に発表予定となっている。