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ゴッホの名品が初めてオークションに出品。《蝶の舞う庭の片隅》がクリスティーズニューヨークに登場

フィンセント・ファン・ゴッホの《蝶の舞う庭の片隅》(1887)が、クリスティーズニューヨークの印象派近代絵画イブニングセールに出品される。同作がオークションに出品されるのは今回が初めて。

フィンセント・ファン・ゴッホ 蝶の舞う庭の片隅 1887

 2017年から18年にかけ、 北海道立近代美術館、東京都美術館、京都国立近代美術館を巡回した「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」 。ここに出品されていた作品が、11月11日のクリスティーズニューヨーク・印象派近代絵画イブニングセールに登場する。

 同作はゴッホがパリで過ごした時期(1886年3月から88年2月)に制作された作品。点描主義から日本の版画まで、多くの影響を受けて描かれたこの作品は、パリ時代の実験的な意欲を示す作例だ。

 作品の中心部では蝶が6羽、葉の間を飛び交い、その羽は白と赤の光沢のあるスポットで描かれている。自然をクローズアップでとらえた本作は、写真の大衆化が進んだ時代において、いかにゴッホが伝統的風景画からの離脱を目指したかが表されている。

 本作は、もともとテオ・ファン・ゴッホとその子孫が所有していたが、後に 19世紀のフランスのジャーナリストで政治家であったジョゼフ・ライナッハが所蔵。その後も個人が所蔵しており、オークションへの出品は今回が初となる。予想落札価格は4000万ドル(約45億2000万円)。

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