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約704億円! 「ロックフェラーコレクション」がシリーズ初回でコレクションとしての最高落札総額を記録

開催前から話題を集めていたディヴィッド・ロックフェラーとペギー夫人によるコレクション「ロックフェラーコレクション」シリーズ初回の落札結果が発表。落札総額は6億4613万ドル(約704億円)に達し、この時点でコレクションセールとしての最高落札総額を記録した。

オークションの様子 © Christie’s Images Limited 2018

 世界を代表する名門一族として知られるロックフェラー家。同家のペギー&デイヴィッド・ロックフェラー夫妻の美術品コレクションから、選りすぐられた名品44点が、クリスティーズ・ニューヨークのイブニングセールでオークションにかけられた。

 本セールは、「所有した富の大半をデイヴィッドとペギー・ロックフェラーが長い年月をかけて支援して来た文化、教育、医療、環境に資する慈善事業に寄付をする」という故人が生前残した誓約に基づき、シリーズで開催。初回は44点すべてが落札され、落札総額は6億4613万ドル(約704億円)に達し、この時点でコレクションセールとしては最高落札総額を記録した。これは事前の予想落札価格を1億ドル以上上回る結果。

 ハイライトとなったのは、パブロ・ピカソ「バラ色の時代」の《花かごを持つ女性》(1905)で1億1500万ドル(約125億円)。これは、予想落札価格の9000万ドル(約99億円)を大きく上回るものとなった。

約125億円で落札されたパブロ・ピカソの《花かごを持つ女性》(1905) © Christie’s Images Limited 2018

 また、同じく開催前から注目を集めていた、1914~17年頃に描かれたモネの《睡蓮》は8468万7500ドル(約92億円)、アンリ・マティスの《マグノリアとオダリスク》(1923)は8075万ドル(約88億円)で、ともに作家のオークションレコードを塗り替える結果となった。このほか、ジャン=バティスト・カミーユ・コロー、ウジェーヌ・ドラクロワ、アルマン・セガン、ジョルジョ・モランディ、オディロン・ルドンといった巨匠たちも同じくオークションレコードを更新している。

クロード・モネ 睡蓮 1914-17 © Christie’s Images Limited 2018
アンリ・マティス マグノリアとオダリスク 1923 © Christie’s Images Limited 2018

 この結果についてクリスティーズ・アメリカの会長マーク・ポーターは次のようにコメントしている。「ロックフェラー家のレガシーはとても反響が高く、予想以上のシリーズ初回のイブニングセールの結果に非常に興奮しております。モネ、マチス、コローなどの作家のオークションレコードを樹立し、多くの入札を得たのはロックフェラーファミリーの優れた審美眼、鑑識眼を証明し、また慈善事業を目的したファミリーの志とあいなり、素晴らしい結果へとつながったのでしょう」。

 なお、今回のロックフェラーコレクションセールは、オンラインセールの最終日である5月11日まで続き、売却益はすべて、夫妻が生涯サポートしてきた慈善団体へ寄付される。

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