愛知県陶磁美術館の全館リニューアルが完了。南館が「デザインあいち」としてついにオープン

愛知県陶磁美術館(瀬戸市)は1月24日に全館のリニューアルを完了し、最後の拠点となる南館を「デザインあいち」としてオープンさせた。

デザインあいちのシンボル展示

 日本やアジアをはじめとする世界各地の様々なやきものを蒐集し、現在では重要文化財3点を含む約8000点のコレクションを擁する、世界屈指の陶磁専門ミュージアムである愛知県陶磁美術館(瀬戸市)。同館が1月24日に全館リニューアルを完了し、最後の拠点となる南館を「デザインあいち」としてオープンさせた。待望の新施設は、地域のやきもの文化をデザインの視点から再解釈し、物質・技術・社会・自然の関係性を問う新たな文化拠点だた。

デザインとして紡ぐやきものの現在と未来

 「デザインあいち」はたんに視覚的な美しさを提示する場ではない。館側が掲げるデザインの定義は、素材や技術、環境や暮らしとの関係性を編み直す行為そのものにある。やきものを形づくる土や火、人の営みと自然との共生──そのプロセス全体を問いかけることで、来館者に新しい視点を提示することを目指す。 展示は大まかに「愛知のやきもの史一周トリップ」「秘密の部屋」「愛知・東海地域のスゴイやきもの」「昭和レトロの部屋」「暮らし✕やきもの✕デザイン」「わたしたちの未来とやきもの」「『わくわく』を楽しむ」などのセクションで構成された。

「昭和レトロの部屋」、第1回のテーマは「貯金箱」
「暮らし✕やきもの✕デザイン」、第1回目のテーマは「茶碗」

 「デザインあいち」では展示鑑賞にとどまらず、来館者自らが問いと体験を重ねられる仕掛けも用意されている。たとえば館内を巡る「やきもの調査隊」や、テーマに絡めた「やきもの占い」など、遊びと学びが融合したコンテンツが展開される。こうした演出は、やきものをたんなるオブジェではなく、日常と未来をつなぐ文化的要素として捉え直す試みといえる。