「多様性の時代」のコンテンポラリー・アートを考える。『美術手帖』2024年4月号は、「世界のアーティスト2024」特集

『美術手帖』2024年4月号「世界のアーティスト2024」特集が3月7日に発売。85組のアーティストから「多様性の時代」のコンテンポラリー・アートを考えるものとなっている。

「多様性の時代」のコンテンポラリー・アートを考える

 2020年代、コンテンポラリー・アートのグローバルな拡大が進行するとともに、ヨーロッパ、アフリカ、中近東、東アジア、北中米、南米など、それぞれの地域や歴史に根差した活動を続けるアーティストたちの存在感が際立つようになった。そして今日では、その作品や活動を再評価する展覧会や国際芸術祭も数多く開催されている。

『美術手帖』2024年4月号
『美術手帖』2024年4月号

 それぞれの作品には、ポストコロニアリズム、戦争、先住民、移民、神話・伝承、ネーション、エコロジー、ジェンダー、ケア、資本主義、人工知能、仮想現実など、多くのテーマが見られ、その在り様や価値基準もますます多様化・細分化していると言えるだろう。

『美術手帖』2024年4月号

 本特集は、その多様化する世界のアートシーンで活動するアーティスト85名を、テーマや地域を横断し幅広く紹介。「多様性の時代」と呼ばれる現在を生きる様々なアーティストを見渡すことで、コンテンポラリー・アートの現在と未来を考えるものとなる。

『美術手帖』2024年4月号

 さらに、キュレーターの片岡真実(森美術館館長)とウンジー・ジュー(サンフランシスコ近代美術館キュレーター)による対談も掲載。多様性を受容する社会への大きな変化の潮流のただなかにある世界のアートシーンで求められる、アーティストやキュレーター、美術館の役割とはなにか? 様々な地域のアートシーンに関わり、グローバルにそしてローカルに活躍するふたりが語る、コンテンポラリー・アートの現在にも注目だ。

『美術手帖』2024年4月号

 また、アーティスト・インタビューには、1980年代末から既製品や写真を用いた大規模なインスタレーションを制作し、その後は短編映像や立体作品、絵画など、様々なメディアの境界を超えながら制作を続けてきた白井美穂を取り上げる。府中市美術館での個展「森の空き地」にあわせて、作品と言葉の関係やその背景にある構造について、聞き手の沢山遼が紐解いていく。

『美術手帖』2024年4月号

編集部

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