京都市新市長に松井孝治氏

京都市長選が2月4日に投開票され、松井孝治氏が新市長に初当選した。

京都市役所 (C)photo AC

 京都市長選が2月4日に投開票され、松井孝治氏が初当選した。

 京都市では門川大作氏が2008年2月より4期にわたり市長を務めてきた。今回の市長選で門川氏は出馬せず、自民党・立憲民主党・公明党・国民民主党が推薦する松井孝治氏(元官房副長官)、共産党が支援する福山和人氏(弁護士)、村山祥栄氏(元市議)、二之湯真士氏(元府議)、高家悠氏(事業家)の5名が出馬。16年ぶりの新人対決となり、松井氏と福山氏が競い合う構図となった。

 今回の市長選では、「京都市の美術家有志の会」が事前に立候補者に9つの質問を記した公開質問状を送付。その回答をInstagramで公開した。松井氏は自身のウェブサイトで「文化首都・京都として、文化を基軸とした豊かさとあらゆる課題を解決していく文化力を、京都のみならず、日本へ、世界へ、発揮していく」「国・文化庁と積極的に連携し、芸術文化、伝統技能、有形・無形文化財支援に注力し、その継承と研磨に努める」と文化政策に言及しているものの、同質問状には回答を寄せなかった。

 京都市は、2020年にリニューアル開館した京都市京セラ美術館を有しており、新進作家支援・育成事業等のためのチャリティ・オークションを22年・23年の2回にわたり開催。同館「村上隆 もののけ 京都」(2月3日〜)では企業版ふるさと納税制度を活用した資金集めが実施された。また京都市立芸術大学は昨年、京都駅東部の崇仁地域への全面移転が完了している。寺社仏閣や文化施設が多数存在し、数多くの美大も位置する京都。松井新市長による舵取りの行方に注目したい。

Exhibition Ranking