京都市の美術家有志の会、京都市長選候補者に公開質問状

2月4日に投開票される京都市長選挙。「京都市の美術家有志の会」が立候補者に9つの質問を記した公開質問状を送付し、その回答をInstagramで公開している。

kyoto.artists.associationのインスタグラムフィード

 2月4日に投開票を迎える京都市長選。2008年から4期に渡り市長を担ってきた門川大作氏の後任を決めるこの選挙において、「京都市の美術家有志の会」が立候補者に9つの質問を記した公開質問状を送付し、その回答をInstagramで公開している。

 今回の市長選の立候補者は、自民党・立憲民主党・公明党・国民民主党が推薦する松井孝治氏(元官房副長官)、共産党が支援する福山和人氏(弁護士)、村山祥栄氏(元市議)、二之湯真士氏(元府議)、高家悠氏(事業家)の5名。松井氏と福山氏が競う情勢だ。

 文化政策関連では、松井氏は自身のウェブサイトで「文化首都・京都として、文化を基軸とした豊かさとあらゆる課題を解決していく文化力を、京都のみならず、日本へ、世界へ、発揮していく」「国・文化庁と積極的に連携し、芸術文化、伝統技能、有形・無形文化財支援に注力し、その継承と研磨に努める」との政策を明記。いっぽうの福山氏は、京都市立芸大の学費無償化や伝統産業への支援強化、文化財保護のための予算と体制の抜本的強化、文化予算・文化財保護の予算増幅と学芸員などの専門家の育成・増員などをマニフェストに記している。

 候補者4名に有志が送付した質問は、「⽂化芸術分野に関して取り組もうとしていることを、具体的に教えてください」「京都には芸術系⼤学が多く(京都芸術⼤学、京都市⽴芸術⼤学、京都精華⼤学、京都美術⼯芸⼤学、嵯峨美術⼤学など)、卒業後も京都を拠点に活動を続ける芸術家が多くいます。京都市の芸術家の活動⽀援について、どのようにお考えですか?」などの9問。1月31日現在、Instagram上では福山氏がすべての質問に具体的に回答しているが、松井氏からの回答は確認できない。各質問・回答の詳細は公式アカウントから確認できる。

 昨年文化庁が移転した京都市は、言わずもがな多数の寺社仏閣や芸術大学が位置する、日本の文化芸術において重要な都市だ。京都市長選の行方は文化政策にも直結するため、要注目と言えるだろう。

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