11月15日、またもや環境活動家によるアートへの攻撃が起こった。標的となったのは、世界有数のエゴン・シーレコレクションで知られる、ウィーンのレオポルド美術館が所蔵するグスタフ・クリムトの《死と生》(1908)。この作品が、ふたりの環境活動家によって油がかけられた。作品と額は無事だという。
実行したのはオーストリアの環境活動団体 Letzte Generationの一員。SNSの投稿において同団体は「今日において重要なのは(クリムト作品《死と生》に描かれるように)まさにこの問題であり、この決断をすることです。私たちは人類の生存のために生命を選ぶのか、それとも化石燃料で私たちの世界を破壊し続けるのか。この決断は今我々がしなくてはなりません」と主張しており、気候変動対策を求めている。
この抗議活動に対し、レオポルド美術館は館長名義で声明を発表。「気候変動活動家の懸念は正当であるが、芸術作品を攻撃することは明らかに間違った方向に進んでいる。美術館は保存機関であり、持続性を示す真の例である」(一部抜粋)としており、強い抗議の意志を示している。