2014年に東京・阿佐ヶ谷にオープンしたTAV GALLERYが、今年5月より港区西麻布でリスタートを切る。
TAV GALLERYは佐藤栄祐のディレクションのもと、インディペンデントキュレーターを主体に、異なる文脈が重なり合う現代美術ギャラリーとして約7年間にわたり運営されてきた。過去72本の企画展を制作し、5本のアートフェアに参加、計243名のアーティストが出展してきた実績を持つ。
同ギャラリーは昨年6月末に株式会社佐藤商店が所有する佐藤ビルから離れ、有志とともに一般社団法人TAVを設立。正式に独立した。西麻布の「TAV GALLERY」はカナカワニシアートオフィス合同会社が2019年から運営していた「Gallery Water」を居抜きで利用するもの。5階に「Kana Kawanishi Photograpy」が入居する「ハウス西麻布」内の4階に位置する。
代表の佐藤はリスタートに際し、「COVID-19の到来やロシア軍によるウクライナ侵攻などの問題によって起こされたスタグフレーションの時代において、かつてのようにオルタナティブな運動を持続するのが非常に厳しい状況があります」としつつ、今後は過去7年のあいだに展示を行った実績があるアーティストの中長期的なマネジメントを行い、「優れた表現者が活動を持続できるよう保守面を強化」するとしている。
なお新スペースでのオープニングは飯盛希が企画する展覧会「Vantage Point」を開催。水木塁、山形一生、山縣瑠衣の3作家による、新しい「旅」のありかたを象徴する作品が紹介される。