2019年10月に発生した台風19号によって被災した川崎市市民ミュージアム。9つの収蔵庫への浸水被害によって現在も休館が続いており、収蔵品の修復作業も引き続き行われている。
同館を擁する川崎・中原区の等々力緑地について、川崎市は今後の整備方針をまとめた「等々力緑地再編整備実施計画改定骨子(案)」を発表。このなかで、敷地内にある等々力陸上競技場やとどろきアリーナといった施設と併せて、市民ミュージアムの今後の方針についても触れられている。
この骨子案によれば、市民ミュージアムは「被災リスクの少ない場所での再建を行う方向で検討が必要」とされている。市民ミュージアムの今後については、昨年7月に設置された「市民ミュージアムあり方検討部会」が協議を重ねており、川崎市によれば今回の骨子案に掲載された課題も、この部会の検討結果を受けたものだ。
「市民ミュージアムあり方検討部会」は7回の部会を経て、今年8月には市民ミュージアムの「あり方方針(案)」を発表する予定。この発表をもって、より具体的な市民ミュージアムの今後の方針が提示される。なお、案の発表後はパブリックコメントの募集も行われる予定だ。